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MOA美術館で展覧会「浄瑠璃物語絵巻」 大画面映像も活用

展覧会「プロジェクション又兵衛絵巻 重文 浄瑠璃物語絵巻」の様子

展覧会「プロジェクション又兵衛絵巻 重文 浄瑠璃物語絵巻」の様子

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 MOA美術館(熱海市桃山町)で9月12日、展覧会「プロジェクション又兵衛絵巻 重文 浄瑠璃物語絵巻」が始まった。

作品の内容や細部にまで迫ったプロジェクション映像(関連画像3枚)

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 展示しているのは江戸初期の絵師・岩佐又兵衛の代表作で、重要文化財に指定されている「浄瑠璃物語絵巻」全12巻。全長60メートルを超える絵巻を一挙公開するほか、高精細映像を用いた大画面プロジェクションで、細部まで鑑賞できる試みも行っている。

 浄瑠璃物語絵巻は源義経と浄瑠璃姫の恋物語を題材にした作品で、後に伝統芸能「浄瑠璃」の語源ともなった。華やかな色彩と緻密な筆致で知られる又兵衛の画風が存分に発揮され、人物の表情や衣装の文様、調度品や建築など細部まで丁寧に描かれている。金箔(きんぱく)や群青、緑青など高価な顔料をふんだんに用いた絵巻は豪華で、プロジェクションによって肉眼では見逃しがちな装飾や色のグラデーションまで鮮明に浮かび上がる。

 絵巻は津山藩松平家に伝来したとされ、制作当時の依頼主や背景についても注目されている。さらに会場では、岩佐又兵衛の自画像をはじめとする関連作品も併せて展示し、絵師の人物像や画業の幅広さを感じられる構成となっている。

 同館広報担当者は「作品と併せて物語の内容も楽しんでもらえるように、あらすじや登場人物を紹介するパネル展示も工夫した。2部屋で展開するプロジェクション映像では、物語や作品の細部へのこだわりを感じてもらえれば」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館。観覧料は一般2,000円ほか。10月21日まで。

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