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MOA美術館で「琳派デザイン」「坂東玉三郎衣裳展」を同時開催

展覧会「琳派デザイン 宗達・光琳・抱一」を鑑賞する来場者

展覧会「琳派デザイン 宗達・光琳・抱一」を鑑賞する来場者

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 MOA美術館(熱海市桃山町)で現在、展覧会「琳(りん)派デザイン 宗達・光琳・抱一」と「坂東玉三郎衣裳展」が同時開催されている。

絢爛豪華な衣装を展示するMOA美術館の「坂東玉三郎衣裳展」(関連画像5枚)

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 いずれも日本の美意識や職人技に焦点を当てた展覧会で、伝統芸術の継承と新たな視点の融合が見どころとなっている。

 「琳派デザイン」展では、江戸時代を中心に活躍した俵屋宗達や尾形光琳、酒井抱一といった琳派を代表する絵師たちによる作品を通して、四季の草花や古典文学などを題材にしたデザインの美を紹介している。金銀の装飾や鮮やかな色彩を駆使した絵画や工芸品は、宗達のたらし込み技法や光琳の意匠化された構図、抱一の写実的な描写など、三者三様の表現が際立つ。屏風や硯(すずり)箱、陶器など、生活の中に芸術を取り込んだ琳派の世界観を堪能できる内容となっている。

 「坂東玉三郎衣裳展」では、歌舞伎俳優・坂東玉三郎さんが演じてきた花魁役の舞台衣装12点を展示している。「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」の三浦屋揚げ巻き、「檀ノ浦兜軍記」の阿古屋、「廓文章 吉田屋」の夕霧、「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」の八ツ橋など、名作の舞台で実際に使われた衣装では、豪華な織りや刺しゅう、繊細な色合わせが見て取れる。

 「琳派デザイン」展では、作品の内側や裏側などを動画で紹介するモニターも設置し、普段は見ることのできない細部まで鑑賞できる工夫を施す。同館広報担当者は「琳派の華やかなデザインや四季の移ろいを感じてほしい。玉三郎の思いが伝わるような臨場感ある衣装にも注目してもらえれば」と話す。

 開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館。観覧料は一般2,000円ほか。12月14日まで。

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