熱海の網代漁港北防波堤を試験的に開放する「釣り利用トライアル」が11月29日・30日、網代漁港(熱海市網代)で行われた。
釣りトライアルのサポートを行ったウミゴーの國村大喜さん(関連画像4枚)
「いとう漁協網代支所」が海業振興の一環で行う同イベント。網代地区の活性化に取り組む「あじろ家守舎」が運営に協力し、釣り場の予約管理アプリのサービスを提供する「ウミゴー」(西伊豆町)がサポートした。
両日共、事前予約制でそれぞれ30人が参加。指定エリアでルアーやウキ釣りを楽しみ、カサゴやメジナなどを釣り上げていた。
網代漁港に釣り場を再提供する背景には、2016(平成28)年に深刻化した路上駐車やごみの放置など釣り人によるマナー違反があり、以降、立ち入り禁止が続いていた事情があった。しかし、釣りを楽しみたいという地元の声や、2023年の法改正を契機とした海業振興の流れを受け、今回の実証的なトライアルに至った。実施に先立ち、安全管理の徹底を目的として救護訓練も行われており、関係者は「釣り人のマナーにかかっている」と警鐘を鳴らしていた。
ウミゴーの國村大喜社長は「無策で釣り客を受け入れてしまうと地元に負担がかかってしまう。今回のように有料で受け入れ、管理者も置くことで漁業関係者の職場を大切に使うことができる。トライアルをきっかけに、持続的な受け入れに向けて一つ一つ前に進めていきたい」と話す。