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伊豆山災害で増加した「保護猫に医療費を」 熱海の団体が呼び掛け

NPO法人「くすのき」の保護猫シェルター

NPO法人「くすのき」の保護猫シェルター

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 熱海で猫の保護・譲渡活動を行うNPO法人「くすのき」(熱海市咲見町)が1月24日、保護猫の医療費を集めるプロジェクトを立ち上げた。クラウドファンディング(以下CF)で支援を募集する。

盲目の猫(CFサイトより)

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 2004(平成16)年から猫の里親探しの活動を始めた那須みかさんを代表に2008(平成20)年、設立された同団体。昨年、NPO法人化し、「譲渡型ねこハウス Temple Cat(テンプルキャット)」の運営や東京での猫譲渡会「ねこざんまい」をの開催などで里親探しや地域猫の活動を行っている。

 今回のCFでは、主に保護されている猫の医療費に充てる資金を集める。例年は年間で200匹程度の猫を保護しているが、昨年7月3日に伊豆山土石流災害が発生した昨年は300匹を超える猫を保護したという。災害の直後から、那須さんらは被災現場周辺で猫のレスキュー活動に奔走。多くの猫を保護することができたものの、保護した猫でシェルターは満杯になった。コロナ禍も重なり、譲渡会の来場者数は例年の5分の1程度で、思うように譲渡が進まなかったという。

 新たなシェルターを用意して対応したものの、行き場のない保護猫が増えたことで「月に30万円~60万円程度かかる医療費が団体の運営に大きな負担としてのしかかっている」と那須さん。発災直後、呼び掛けに応じて全国から同団体に届いた消耗品やペットフードで出費は抑えられたものの、ワクチンや検査などの医療費はどうにもならない状態だという。

 今回のCFは、目標金額が200万円。支援のコースを5,000円から用意し、リターンとして感謝のメッセージや「Temple Cat」の貸し切りチケットなどを送る。

 那須さんはCFサイト内で「これからもずっとくすのきが活動を続けていくために。救えたはずの命を、資金難で見逃すことなどないように。くすのきは今、これからの活動に向けてとても大きな局面を迎えているのだと思います。正念場の今を乗り越えるために、あたたかいご支援を、どうかよろしくお願いいたします」(原文ママ)と呼び掛ける。

 クラウドファンディングサイト「READYFOR」で2月17日まで支援を求める。

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