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MOA美術館で「ポケモン×工芸展」 着物姿の「ピカチュウ」も登場

吉田泰一郎さんの作品を鑑賞する来場者

吉田泰一郎さんの作品を鑑賞する来場者

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 展覧会「ポケモン×工芸展-美とわざの大発見-」が7月6日、MOA美術館(熱海市桃山町)で始まった。

人間国宝・桂盛仁さんらポケモンをテーマにした作家の作品が並ぶ(関連画像7枚)

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 工芸作家20人が工芸の技法で表現したポケモンや技などの作品を展示する同展。金工による作品や着物のほか人間国宝や若手作家が手がけた陶芸品など約80点を展示する。館内を「すがた~迫る!~」「ものがたり~浸る!~」「くらし~愛(め)でる!~」の3つに分けて構成する。

 重要無形文化財「彫金」保持者で人間国宝の桂盛仁さんの作品は、「ブラッキー」の金具3点、「ホウオウ」「ルギア」の香合2点を金工技法の一種「彫金」で表現。「ブローチ ブラッキー『眠り』」では、月の光で「イーブイ」の遺伝子が変化した「ブラッキー」誕生時の反射光を、金の裏板で表現する。「ひこうタイプ」の「ホウオウ」「ルギア」は、それぞれ金と銀で表現。「ホウオウ」の7色の翼も彫る技術による光のニュアンスで描写しているという。彫金作家で金属彫刻を手がける吉田泰一郎さんの作品は、「イーブイ」とその進化形3匹。それぞれの進化形には、化学変化を駆使して銅の伝統着色を施したという。伝統工芸の技術を用いた色鮮やかなポケモンの姿に来場客は目を奪われていた。

 県内から家族で訪れた女性は「毎年同館の夏の催しは楽しみにしているが、今回の展示はとても印象的だった。特に、ポケモンをデザインした着物の表現方法に感銘を受けた」と話す。

 初日の6日は、日本伝統「工字つなぎ」の着物姿の「ピカチュウ」が来場客を出迎えて歓迎した。同館の内田篤呉館長は「ポケモンと出合って起きた工芸作家によるさまざまな化学反応が生きているようなポケモンを表現してくれた。家族連れが多く来場している。ポケモンを通して日本の伝統工芸の美を楽しんでもらいたい」と話す。

 開催時間は9時30分~16時30分。木曜休催(8月1日・8日・15日は開催)。9月9日まで。同美術館の入館料は、日時指定券=1,540円、当日券=1,760円ほか。

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