今月14日に89歳で亡くなった美術造形師・村瀬継蔵さんが総監督を務めた映画「カミノフデ-怪獣たちのいる島-」が10月26日、「第7回熱海怪獣映画祭」で上映された。
9月に行われた舞台あいさつに登壇した村瀬さんの映像を紹介(関連画像5枚)
「熱海を怪獣の聖地に」を合言葉に2018(平成30)年に開催が始まり、今年で7回目となる同映画祭。「ホテル・サンミ倶楽部」(熱海市和田浜南町)をメイン会場に怪獣映画や特撮映画の上映、「熱海海浜公園」(同)での野外イベントを開く。
村瀬さんは、ゴジラやガメラなどの怪獣の造形を長年手がけてきた「怪獣造形界のレジェンド」として知られる。映画「カミノフデ」は、88歳にして初めて村瀬さんが総監督を務めた作品。映画祭のオープニングを飾った同作品を見ようと、開場前から長い列ができ、会場は満員となった。アナウンサーで、同作品にも出演した笠井信輔さんは、冒頭のあいさつで「まさか追悼上映会になるとは思わなかった」と話し、村瀬さんの功績を振り返った。村瀬さんは、9月1日に行われた舞台あいさつには車いすで登壇し、作品への思いを笑顔で語っていたという。観客は、怪獣映画に多くの影響を与えた村瀬さんの遺作を鑑賞して故人を偲んだ。
会場では「新怪獣お絵かきコンクール」の表彰式が行われたほか、野外広場では「怪獣ビール祭り」と題してグルメイベントや音楽ライブが開かれて来場者を楽しませた。27日まで。