ボクシングジム「ボクシングスクールFIST（フィスト）」（熱海市伊豆山）が5月25日で10周年を迎えた。

10周年を迎えた「ボクシングスクールFIST」（関連画像4枚）

　2015（平成27）年5月、熱海・伊豆山出身の多田友樹さんが開いた同ジム。店舗面積は約50坪。現在、小中学生12人を含め約50人の会員が所属し、日々トレーニングに汗を流す。

　多田さんはアマチュアで51戦を戦った後、プロへ転向。現役引退後も競技への熱が冷めず、「選手の次は指導に回ってみないか」という周囲の後押しを受けてジムを立ち上げた。「地元・伊豆山の子どもや大人にボクシングの魅力を伝えたい」と話し、近年では「ボクシングを通じたコミュニティーの場」としての役割にも注力する。

　多田さんは「ボクシング選手として活躍したいという会員たちの思いに応え続けて、ここまで続けてこられた」と振り返る。

　トレーナーは全員が競技出場経験者で、プロボクサーの視点で指導を行うのも同ジムの特長。初心者から競技志向までさまざまなコースを用意する。「スポーツボクシングコース」（月額3,500円）は幼児～中学生向け、「選手育成コース」（同5,000円）は全国大会を目指す小学生～高校生が対象。18歳以上は「一般会員」（男性6,000円、女性4,500円）のコースを選べる。トレーナーが個別で指導するパーソナルトレーニングの「BODY MAKEコース」もある。

　多田さんは「伊豆山の土砂災害を経験してから、人と人とがつながる場所の必要性を実感した」と話す。「ジムに通って共通の目的であるボクシングに取り組むことで、密な会話がなくても居場所になる。特に移住者は職場と自宅の往復になりがちで、地域との接点が生まれにくい。ここが第三の居場所になれれば」とも。

　営業時間は18時30分～21時。日曜・月曜定休。パーソナルトレーニングは予約制で定休日なしで対応。