
アートイベント「GLOUND ATAMI 2025」が10月17日、築70年の元妓楼(ぎろう)建築「旧つたや」(熱海市中央町)で始まった。
全国公募で選ばれた作家に加え、熱海ゆかりの招聘(しょうへい)作家、デジタルアートギャラリー「#c7Gallery(シーセブンギャラリー)」とのコラボレーション作家を含む5組が参加。歴史ある建物を舞台に、さまざまな作品を展示している。
参加作家は、ネオン管を用いた作品を手がける市川大翔さん、水場をテーマにした作品を制作する小林絵里佳さん、古物を扱う展示「個物」を手がける永井ミキジさん、工業製品などを使った作品を手がける井上ひかりさん、「#c7Gallery」コラボレーション作家としてデジタルアーティスト「/mi.so.no.no:.mi.so/(味噌の脳みそ)」さんの5組。
井上さんによるワークショップは、身の回りの不要品を素材に絵画制作を体験するプログラムで、10月19日・25日・26日の3日間開催する。参加費は1,000円。
会場の「旧つたや」は、かつて妓楼として営業していた木造建築。現在、文化拠点としての再生を目指すプロジェクトも進行中で、今回のイベントもその一環として開催されている。
「GLOUND ATAMI」は、GROUND(遊び場)・GLOW(成長)・BLEND(交わり)を掛け合わせた造語。アートと地域が自由に交わる「プレーグラウンド」として、熱海の街を舞台にアート活動を広げていくプロジェクト。実行委員長のmayaさんは「イベントのテーマは『再構築・再構成』。古い町や建物にアートを取り入れることで、新たな解釈や価値を生み出す試み。これまでとは異なる視点で町や建物を見つめ直すことで新しい楽しみ方を提案したい。今後も活動を続け、アーティストと町をつなぐハブとしての役割を果たしていければ」と話す。
開場時間は11時~18時。入場無料(寄付制、500円以上でオリジナルグッズ進呈)。10月26日まで。