熱海芸妓(げいぎ)の「湯めまちをどり華の舞」が10月17日、約8カ月ぶりに再開した。「華の舞」は、熱海芸妓見番歌舞練場(熱海市中央町)で毎週末に披露されてきたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2月末から休演していた。
熱海芸妓置屋組合の西川千鶴子組合長は「今なお医療の最前線で日夜苦労する医療従事者のおかげで再開できる。来場者には、コロナ感染防止対策で面倒なお願いをするが、安心・安全な運営でおもてなしをしていく」と再開に当たっての思いを話す。
休演中、芸妓衆は慣れないアルバイトなどで乗り越えたという。手作りマスクを作って保育園や小学校に寄付もした。芸妓の亜弥さんは「子どもたちからお礼の手紙で私たちも元気をもらった」と休演中を振り返る。
「熱海に観光に来ている若い方たちにも『華の舞』を見てほしい。華やかな舞台の陰では、厳しい稽古をしている。伝統を守りつつ、新しいことにチャレンジする姿を感じてくれたら。熱海の芸妓文化を世界にも発信していきたい」と意気込みを見せる。
公演は毎週土曜・日曜。