「海の日」の7月22日、熱海-初島航路の「小学生一日船長体験」が行われた。主催は富士急マリンリゾート(熱海市和田浜南町)。
熱海港と初島港を結ぶ定期船「イルドバカンスプレミア」に、公募により12人から抽選で選ばれた3人の小学生が「一日船長」として乗船した。特製ユニホームと帽子を着用し、普段は入ることができない操舵室で船内放送など船長の業務体験、乗客の出迎えを体験した。
操舵室では、ベテラン船長の吉田正男さんから「船長は見張りが大事。流木が無いか確認するように」などと指導を受けながら、「一日船長」としての乗務を遂行した。
「一日船長」を体験した松浦未奈さんは、「小さいころに船に乗ったことはあるが、初島へは初めて。船長はこんな感じでやるんだと思った。放送のせりふを言うところが緊張した」と笑顔で話した。乾莉緒さんは「間違えないようにアナウンスするところに緊張した。初島に着くときに、望遠鏡を見せてくれて楽しかった」と、操舵室での体験を振り返った。森光凛人君は「すごい海がザブンザブンしたところが楽しかった」と話した。
全国的に船員の減少や高齢化が課題となる中、同社は船や海の仕事に興味を持ってもらう狙いで毎年開催している取り組みの一つ。22日は、日本旅客船協会の取り組み「海の日 小学生運賃無料キャンペーン」に合わせて、熱海-初島航路の小学生運賃を無料にした。
同社の上田智哉さんは「子どもたちは緊張した様子だったが、記念撮影もして家族で楽しんでもらえたようで良かった。夏の思い出になれば」と期待を込める。