熱海市内でダイダイ農家を営み、6次産業化に取り組むシトライカンパニー(熱海市西熱海町1)が、ダイダイの栽培や事業継承を応援するプロジェクトパートナーの募集を始めた。
シトライカンパニー代表の岡野谷伸一郎さんは昨年、熱海市上多賀の畑を借り受け、ダイダイの栽培を開始。現在は、熱海市内の飲食店を中心に、搾汁したダイダイ果汁を販売。全国有数のダイダイ産地である熱海で、ダイダイの6次産業化を実現し、さらに生産と消費の拡大を目指している。
プロジェクトパートナーにはすでに、市内外から30件の申し込みがあるという。プロジェクトパートナーになると、農園で栽培されたダイダイから作られた「だいだい果汁100%ストレート」「だいだいポン酢」「だいだいマーマレード」「だいだいアロマ」などの詰め合わせが受け取れる。ダイダイの収穫時期には収穫体験に参加することもでき、ダイダイ(2キロ)の土産も付く。
岡野谷さんは「農家の高齢化で耕作放棄地も増えている。後継者不足を解消し、熱海の宝ともいわれるダイダイを守り、未来につなげていきたい」とし、「プロジェクトパートナーに多くの方が興味を持ったり、参加いただいたりすることで、熱海のダイダイのことを広く知ってほしい。売上金は、増木や地域や子どもたちへのダイダイのPRや啓発活動に生かしていきたい」と意気込む。
9月にはネットショップも開設した。今後は、ダイダイを使った新商品を開発し6次産業化を推進。需要を増やすことで、ダイダイ栽培をさらに活性化させていくという。