熱海の老舗和菓子店「間瀬」(熱海市網代)が2月5日、創業150周年記念菓子「琥珀(こはく)ショコラ Cube」の販売を始めた。
伝統和菓子の琥珀羹とチョコレートを合わせた宝石のような商品に(関連画像4枚)
1872(明治5)年に菓子の製造販売店として創業した同社。現在、市内に直営店4店舗を展開するほか、全国の百貨店や市内ホテル売店、直営オンラインショップで和菓子を販売する。
「琥珀ショコラ Cube」は、150周年記念菓子の第2弾商品。1月から第1弾として販売した「熱海産レモンケーキ」は好調な売れ行きという。「琥珀ショコラ Cube」は、毎月同社が行っている商品開発会議でアイデアとして上がった商品で、企画から1年ほどかけて商品化にこぎ着けた。
琥珀羹(こはくかん)は、海藻のテングサを原材料にした寒天と砂糖から作る伝統和菓子の一つで、内側はゼリーのような食感、外側はシャリっとした食感が特徴。甘夏の果肉を閉じ込めた琥珀羹にクーベルチュールチョコレートをかけて仕上げた。
同社5代目社長の間瀬眞行さんは「本格的なチョコレートは、温度管理や製造工程が複雑なので、通常は和菓子店で使うところは少ない。当社は過去にもケーキやアイスクリーム、パンなどさまざまなジャンルに挑戦してきた。今回も和菓子職人が技術を習得しながら挑戦する」と話す。
「宝石のような見た目なので、プレゼントにも最適」と間瀬さん。バレンタインデーの前に販売時期を合わせたという。濃い青色を基調にした化粧箱には、赤色のリボンも施した。価格は、4個入り=1,200円、6個入り=1,600円。5月31日までの販売を予定する。
間瀬さんは「和菓子の技術を基本にしながら洋菓子との融合を図った。和菓子専門店ではあるが、洋菓子の技術を活用したチャレンジ精神から生まれた商品なので、新しい味を楽しんでもらえたら」と話す。