熱海在住のアニメーション作家・月岡貞夫さんの作品展が6月2日、熱海市指定有形文化財「起雲閣」(熱海市昭和町)展示ギャラリーで始まった。
動物がスポーツを楽しむ姿を描いた「新・鳥獣戯画」の新作も(関連画像4枚)
月岡さんは、テレビアニメ「狼少年ケン」、NHK「みんなのうた」の「北風小僧の寒太郎」など多数の作品を手がけ、「天才アニメーター」と称された。現在は熱海に移住して作家として活動を続けている。
今回は、現代の女性の日常風景を羅漢図として描いたという「デジタル羅漢図」、動物がスポーツを楽しむ姿を描いた「新・鳥獣戯画」など約60点の作品を展示する。会期直前に描き上げたという「新・鳥獣戯画」の新作は、ラグビーにかけた「絡肥天国図」と2024年パリオリンピックの新競技ブレイキンにかけた「無礼禁天国図」を披露する。月岡さんは「ウサギやカエルのほか、ゴリラなども登場し、作品の動物もオリンピックに合わせて国際化した」と話す。
このほか、相撲や柔道の水墨画、映画俳優や音楽家の肖像画などを展示する。7月1日からは作品を一部入れ替えて展示する。月岡さんは「映画と音楽は同体。多くの人物を描いてきた。展示しているのはその一部だが、楽しんで見てもらえれば」と話す。
開場時間は10時~17時。水曜休館。起雲閣の入館料(大人610円ほか)が必要。7月30日まで。