
熱海の干物製造販売「釜鶴」(熱海市銀座町)が5月29日、富士保育園(東海岸町)で毎年恒例の「干物開き教室」を開いた。
同社が園児の食育を目的に続ける取り組みで、今年で18年目。前週に園児らは釜鶴の干物工場も見学した。
三角巾とエプロン姿に身を包んだ年長組の園児14人が参加。始めに同社社長の二見一輝瑠さんからアジの名前の由来や干物の作り方のレクチャーを受けた園児は当日の朝、網代漁港で水揚げされたアジを二見さんに手を添えてもらいながら一緒に包丁で開いた。園児らは、真剣な表情でアジの開きに挑戦。開いたアジは歯ブラシを使ってきれいに洗い、塩水に漬けた。その後、園庭に干したアジは、自宅に持ち帰って家族と味わったという。
園児らは「切るのが楽しかった」「血が付いてびっくりした」「家族みんなで食べたい」と笑顔で話していた。二見さんは「地元熱海の干物がおいしいということを知ってほしい。生きているものを『頂く』ということを感じてもらえれば」と話す。