
熱海市伊豆山で、土石流災害から4年を迎えた7月3日、地域文化を軸とした新たなプロジェクト「伊豆山祭(いずさんさい)」が始まる。
ミュージカルなどを行う123MUSIC屋外ステージ(関連画像4枚)
主催は、伊豆山神社参道沿いの音楽拠点「123MUSIC(イズサンミュージック)」(熱海市伊豆山)を経営し、ボイストレーナー・たーなー先生として知られる田中直人さん。かつて多くの参拝者でにぎわった伊豆山神社の参道を、再び人であふれる場所にしようという願いの下、音楽・演劇・食など7つのプロジェクトを展開する。
「伊豆山祭」の核となるイベントとして、伊豆山神社を舞台にしたオムニバス形式の地域参加型ミュージカルを11月に上演する。テーマは「縁結び」「強運」「福徳和合」の3部構成。青年・子ども・シニアそれぞれのキャストによって演じられ、物語は最終的に「希望」という共通テーマでつながるフィナーレを迎えるという。脚本・演出は2025年大阪・関西万博の公式ミュージカルも手がける杉本智孝さん、音楽は田中さんが担当。「強運」編では子どもたちから原案を募集し、採用者の名前を正式に原作者としてクレジットするなど、子どもたちの創造力を舞台に生かす。
ミュージカルは、11月22日に123MUSIC野外ステージ、翌23日に伊豆山神社で上演予定。現在、出演者を募集していて、オーディションは7月21日に行う。
7月3日には、作詞・作曲を田中さんが手がけた復興テーマソング「123のきれいな海」が、ワーナーミュージック・ジャパンADAレーベルから全世界デジタルリリースされる。楽曲は、テレビ東京系列「開運!なんでも鑑定団」のエンディングテーマにも採用され、全国の茶の間に伊豆山の名前と希望の歌声が響くこととなる。
このほか、地元食材を味わう「123浜焼」、参道清掃、クラウドファンディング、映画化プロジェクトなどさまざまな企画を同時に進行し、123人以上が集まった有志「TEAM123」が中心となって伊豆山を盛り上げていくという。
現在、TEAM123とミュージカルの出演者を募集している。田中さんは「一緒に伊豆山を盛り上げたい人に参加してほしい。ミュージカルのレッスンはとても価値があり、自分と向き合うチャンスにもなるはず。伊豆山祭を通して参道に人が集まり、一人でも多くの人に伊豆山を好きになってもらいたい」と話す。
プロジェクトは11月23日まで。