
「熱海 日の出食堂」(熱海市渚町)が8月5日、熱海サンビーチ近くにオープンした。
サンビーチ近くにオープンした「熱海 日の出食堂」外観(関連画像7枚)
経営するのは、カフェ併設の体験スポット「Golden Road Atami(ゴールデンロードアタミ)」(銀座町)を手がける福澤歳也さん・鶴美さん夫婦。ゴールデンロードの2号店を模索していた折、今回の物件情報を得て、1階を食堂、2階をネイルサロンとする構想を実現した。周辺に日常的に住民が使えるような飲食店が少ない地域特性を踏まえ、地元の人々の食を支える「食堂業態」に挑んだ。
店舗面積は約12坪。席数は12席。高齢の店主が営んでいた喫茶店を引き継ぎ、壁紙などの内装を変えながらも喫茶店らしい雰囲気を極力残して改装した。かつて公衆電話ボックスだったスペースは物販コーナーに再活用。店外には立食のカウンター席も設けた。
看板メニューは「牛定食」(並=1,400円、大=2,000円)。国産牛のリブロースを使い、京風のおばんざいと京都の漬物を添えた一品で、みそ汁と麦茶はお代わり自由。鶴美さんが京都出身であることから、メニューには京風の味わいを取り入れている。
このほか、京風豆乳だしを使い、うま辛ひき肉をのせた「冷やし担々うどん」、ごま香る冷たい京風みそ汁に木綿豆腐やツナをのせた「京風冷や汁ごはん」(以上1,100円)、「冷やしたぬきうどん」(900円)など、夏向けの冷たいメニューも用意。いずれも、すり鉢で提供する。秋以降は季節に応じてメニューの入れ替えを行い、日替わりメニューも視野に入れる。ドリンクは、熱海ビールやホッピー、ハイボールなどのアルコールのほか、サイダーやラムネ、「こどもびいる」などのジュースもそろえる。
年間を通して開催されている熱海海上花火大会に限って営業する夜の時間帯には、唐揚げや漬物などの一品料理を提供する。
店内の物販スペースでは、オリジナルTシャツやビーチグッズを販売。今後は観光客向けに体験アクティビティーも9月にスタートする。2階では10月に、店主の長女がネイルサロンを開業する予定で、食と美容の複合施設を目指す。
鶴美さんは「全国各地の海辺には『日の出食堂』という名の食堂があるが、熱海にはなかった。観光客も地元の人も一緒にこの昭和を感じさせる雰囲気を楽しんでほしい。互いが自然に仲良くなれるような場所になれれば」と話す。
営業時間は9時30分~14時30分。花火大会の日には18時~21時の夜営業も行う。