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熱海「古屋旅館」の料理人が文部科学大臣賞 秋の味覚や色彩を表現

文部科学大臣賞を受賞した梅原明弘さん

文部科学大臣賞を受賞した梅原明弘さん

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 熱海の温泉宿「古屋旅館」(熱海市東海岸町)の料理人・梅原明弘さんが9月29日、東京都で開かれた「第42回日本料理全国大会」の自由出展部門で文部科学大臣賞を受賞した。

受賞作品「草露白」

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 「日本料理全国大会」は公益社団法人日本全職業調理士協会が主催し、内閣府や文部科学省、農林水産省などが後援する日本料理界を代表する大会。自由出展、郷土料理、技能コンクールの3部門で構成され、全国の料理人が創造性と技術を競う。

 湯河原町出身で現在42歳の梅原さんは、バーテンダーなど異業種を経て27歳で古屋旅館に入社。以降、和の料理人として研さんを重ねてきた。県調理技能士会主催のコンクールで静岡県知事賞を受けたことをきっかけに全国大会へ推薦され、初出品での快挙となった。全国38作品の中から最高賞の一つに選ばれた。

 受賞作品のテーマは「草露白(くさのつゆしろし)」。七十二候の一つを題材に、秋の味覚や色彩を取り入れた7品の懐石料理で構成した。ナスやカブ、長芋、栗、黄ユズ、タチウオ、カマス、カラスミなどを使い、赤や黄色を基調に秋を感じさせる盛り付けに仕上げた。大根で作った「ウサギの飾り」など、遊び心ある細工も見どころという。

 梅原さんは「受賞は驚いたが、親方やスタッフ、支部の皆さんの協力があってこその結果。料理のバランスや彩り、器の高さなど、全体として秋を感じる調和を意識した」と話す。「古屋旅館には挑戦を支える風土がある。若い料理人と共に技術を高め、人としても成長していきたい」と意欲を見せる。

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