色街写真家・紅子さんの写真展「遊郭・赤線の残滓(ざんさい)静岡」が10月4日、「バーコマド」(熱海市中央町)で始まる。
全国各地に残る遊郭や赤線跡を撮影して回る写真家・紅子さんの作品を展示する同展。今回は、熱海をはじめ、静岡県内で撮影した作品を中心に35点ほどを展示する。紅子さんは「2年前にバーコマドの店主が写真展に来てくれたのがきっかけで交流が始まった。今回の展示会では、バーコマドを拠点に熱海や静岡を回って撮りためてきた作品を展示する」と話す。
現在51歳で、過去に風俗店で働いていたという紅子さんは、48歳から独学でカメラを学び、撮影を始めたという。「遊郭として使われていた建物や意匠には、歴史的に価値のあるようなものもあり、文化として伝えていきたいと撮影を始めた。嫌がられて価値として見いだされず、消え去ろうとしているが、その歴史を作品を通して伝えていきたい」と話す。
5日・6日には、街歩きやトークイベントも開く。紅子さんは「これまで撮影が難しかった元遊郭の建物内も撮影することができた。地域の人にも価値を感じてもらいたいので気軽に参加してほしい」と話す。
開催時間は、月曜~水曜=20時~24時、木曜・金曜=15時~24時、土曜・日曜=12時~24時(12日は18時まで)。入場無料。10月12日まで。