ホテルニューアカオ（熱海市熱海）と三菱地所（東京都千代田区）が5月14日、アカオリゾート内のレストラン「花の妖精」隣りにワーケーションオフィス「WORK×ation Site熱海」を開業した。

窓からは相模湾の絶景を望む

　「花の妖精」の一区画をリノベーションして三菱地所が借り上げ、貸しスペースとして企業に提供する。約127平方メートルのスペース内には、テーブルや椅子のほか、個室、給湯室などを設け、Wi-Fiやプロジェクターも備える。1日1社限定で、料金は1日11万円。定員は16人。

　三菱地所は2018（平成30）年8月にワーケーション事業を始め、和歌山県・南紀白浜、長野県・軽井沢にワーケーションオフィスを展開する。熱海の同施設が3拠点目となる。内覧会で、三菱地所の田村可奈さんは「多様な働き方に対応するためにワーケーション事業を推進している。熱海のこの場所は景色が良く、波の音を聞きながらゆったりと仕事できる環境で、周辺でアクティビティーもできる希少な立地」と評価。都内の企業が、プロジェクトチーム合宿、社内研修などでの利用を想定する。「ワーケーションで、2泊3日などで利用し、集中して効率的に仕事ができる。新しい発想が生まれるような場所になれば」と利用を呼び掛ける。

　ホテルニューアカオの赤尾宣長社長は「熱海市からワーケーション用地を探す三菱地所の紹介を受けたことがきっかけ。ロケーションに興味を持っていただき、複数の候補地からこの場所を選定いただいた。リフレッシュしながらワーケーションできる環境を整備できた。新型コロナの影響で宿泊業は苦戦しながらも、新しいことに取り組もうということの一環。新しい宿泊スタイルになれば」と期待を込める。

　スペース内はアートギャラリーのような空間を演出した。アート演出は、熱海で現代美術作家として活動する戸井田雄さんが担当。熱海在住の彫刻家・三澤憲司さんやガラス工芸作家・大東健太さんらの作品を展示する。ロケーションに合うオリジナルの作品を制作した。

　同施設周辺には、ホテルニューアカオが経営する宿泊施設、観光庭園、ビーチリゾートなどが点在する。周辺施設を活用した屋外でのオフサイトミーティングやバーベキュー、懇親会なども想定。チームビルディング向けのアクティビティーにも活用できる環境を生かす。

　開館時間は8時30分～18時。