熱海の観光庭園「アカオハーブ&ローズガーデン」(熱海市上多賀)でバラが見頃を迎えている。現在、「熱海ローズフェスティバル2021」を開催中(6月30日まで)で、来園者は色とりどりの花々と漂う香りを楽しんでいる。
傾斜地を利用する約20万坪の敷地に、さまざまな角度から花々を鑑賞できるガーデンや体験工房、カフェを備える同園。5月中旬~下旬はバラの見頃がピークを迎え、約600品種4000株のバラが順番に咲き誇る。遅咲きのバラは7月初旬まで楽しめるという。
園内のハーブ工房では5月15日から、バラの花200個からわずか1滴しか取れないという希少な精油「ダマスクローズ(ローズオットー)」を使ったローズ練り香水作りとローズネイルオイル作りのワークショップを始めた。6月下旬までの期間限定で実施する。
相模湾を一望する「映えスポット」として知られるカフェ「COEDA HOUSE」では、バラを使ったメニューを提供。同園オリジナルのバラジャムを使った「コエダマドレーヌ」(3個=702円)、天然ローズウォーターで作った「バラのアイスクリーム」(600円)、「ローズサイダー」(550円)など、バラをコンセプトにしたメニューをそろえる。「土産物の中でも特に人気」というオリジナルの「バラジャム」(1,080円)も販売する。
6月20日までの毎週土日曜には、熱海近辺で活動する作家の作品を集めた「ひだまりマルシェ」を開催する。6月10日までの毎日、植栽の管理をするガーデナーが園内を案内する「ガーデンカイドツアー」も行い、来園者に花の魅力を発信する。
県外から日帰りで訪れた家族は「今年1月にも来園した。次はバラの季節にと思い、このベストシーズンにまた来ることができた。天気も良く、きれいに咲いていて良かった。娘は屋外ブランコに乗ることができて喜んでいた」と笑顔で話す。同園の人気スポット「空飛ぶブランコ」には、海を望む絶景を背景に「映え写真」を撮影する来園者の姿も見られた。
同園の設楽昌平さんは「バラと一緒に高低のある他の花々を混植することで立体感を演出している。フレンチローズガーデンは特に、バラの豊かな香りも楽しめる。イングリッシュローズガーデンやフレンチローズガーデンなどのガーデンそれぞれでバラの特徴も楽しんでもらえれば」と来園を呼び掛ける。
5月15日~6月10日までの土曜・日曜は9時~18時。(通常は9時~17時)