MOA美術館(熱海市桃山町)で10月29日、展覧会「所蔵 茶の湯の道具」が始まった。
同館が所蔵する茶道具から約75点の作品を展示。重要文化財で野々村仁清の「色絵金銀菱文(ひしもん)重茶碗(かさねちゃわん)」を始め、室町時代から江戸時代初期の作品を中心に展示する。
茶わん、水差し、懐石道具など茶道具ごとに集めた展示コーナーに加え、「千利休の茶の湯」「信長・秀吉の茶の湯」「古田織部の茶の湯」など茶人や著名人が扱った茶道具のコーナーも設置した。同館の担当者は「若い来館者も増えているが、茶の湯は馴染みが無い人も多い思うので、展示方法も興味を持ってもらえるように工夫している」と話す。
茶道具の横には、読み込むと作品や道具の使い方の解説を動画で閲覧できるQRコードを配置した。担当者は「動画にすることで、茶わんの内側や裏側など全体を見ることができ、お茶を本当に楽しんでいる感覚を体験できる」と話す。
11月後半には同館の「茶の庭」の紅葉が見頃を迎え、紅葉のライトアップイベントも行われる。「茶道具の展示と合わせて紅葉も楽しんでもらえれば」とも。
開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館(11月25日は開館)。観覧料は一般1,600円ほか。12月12日まで。