熱海駅前のギャラリー藍花(熱海市田原本町)で現在、熱海在住のアニメーション作家・月岡貞夫さんの展示会が開かれている。
今回の展示会は、同じく熱海在住で木彫り人形作家として活動するゲーベルひでみさんとの2人展。昨年、起雲閣で開催された「ATAMI ART EXPO 2021」がきっかけで、今回の展示会の開催に至った。
月岡さんは手塚治虫のアシスタントを経て、東映動画に入社。「天才アニメーター」とも称され、テレビアニメ「狼少年ケン」、NHK「みんなのうた」の「北風小僧の寒太郎」などの制作に当たった。6年ほど前に熱海に移住し、作家として活動を続けている。
今回は、ウサギやカエル、タヌキ、ブタなどの動物が相撲やサッカーで遊ぶ姿を描いたオリジナルの作品「新・鳥獣戯画」を展示する。作品には「相撲天国図」「拳闘技天国図」などの題名を添えた。このほか、中国の「羅漢図」をモチーフに、現代の女性の日常風景を羅漢図として描いたという作品も展示する。
ゲーベルさんは木彫りのひな人形や市松人形などを並べた。ゲーベルさんが草木染めした着物に月岡さんが鳥獣戯画を描いた2人の合作も展示し、来場者の目を引いた。ゲーベルさんは「月岡さんと同じ部屋で作品を展示したアートエキスポに、藍花の人が来られたことがきっかけで実現した今回の展示会。気軽に立ち寄ってもらえれば」と呼び掛ける。
営業時間は10時30分~16時30分(22日は15時まで)。22日まで。