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「映画館の無い熱海で」シネマ上映会 初回は熱海が舞台の作品を上映

上映会には山本英監督(左)も舞台あいさつに登場

上映会には山本英監督(左)も舞台あいさつに登場

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 熱海の「玉の湯ホテル」(熱海市渚町)で12月13日、熱海シネマ第1回特別企画「小さな声で囁(ささや)いて」上映会が開催された。企画・運営は山崎睦美さん。

会場となった「玉の湯ホテル」には映画ポスターも

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 上映作品は、会場の「玉の湯ホテル」のほか、アタミロープウェイ、澤田政廣記念美術館など、全編が熱海をロケ地として撮影された「小さな声で囁いて」。映画のシーンには熱海の見慣れた風景が多く登場し、上映会に参加した人たちの目を楽しませた。上映会後、山本英監督、熱海市在住で同作品に出演した小倉一郎さんが登壇し、撮影を振り返った。

 企画した山崎さんは、東京や京都の映画館で働いたり、映画祭の仕事に関わったりと、映画中心の生活を送ってきた。和歌山県海南市で上映会を開いたところ約100人の観客を集め、「映画館が無い地方でも、映画を見たいという需要がある」と実感したという。

 熱海を選んだ理由について、山崎さんは「何か熱海につながりがあったわけではなく、直感で熱海が良いと思った」と笑顔で話す。「調べたら熱海にも昔は映画館があったが、今は無い。東京からのアクセスも良く、海も山もあって良い環境なのに映画館は1館も無くなってしまった。映画を見たいという人はきっといるだろうと思い、挑戦する気持ちで…」とも。

 山崎さんは熱海に移住しようと賃貸物件を探したが、希望に合う物件を見つけることができなかった。ちょうど宿泊していたゲストハウス「ennova(エンノバ)」(春日町)で長期滞在向けの「試住プラン」を紹介され、熱海に拠点を置きながら上映会の開催に向けて活動してきたという。「エンノバのおかげで活動拠点もでき、ここでいろいろな人を紹介していただき上映会を実現することができた」と振り返る。

 上映会について、「この映画は元々、私が好きな映画。新型コロナの影響で自宅のテレビで映画を見る機会が増えていると思うが、わざわざ出掛けて映画を見る楽しみも伝えたい。実際のロケ地で映画を見ることは特別な体験になる」と話す。この日は、熱海海上花火大会も開催。「映画にも花火の場面があるので、上映会もこの花火大会の日に行うことにした。第1回なので熱海にこだわった映画にしたが、今後はいろいろな映画を熱海の各所で上映することができたら」と意気込みを見せる。

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