熱海に「Cafe Giraffe(カフェジラフ)」(熱海市咲見町)がオープンして1カ月がたった。
カフェの上階はホテルにリノベーションして開業を予定する(関連画像6枚)
市内名所の一つ「坂町の寺桜」前のビル1階に7月1日、横浜在住で店主の二宮恵美さんがプレオープンした同店。二宮さんは3年前、飲食店と宿泊施設開業のためビルを購入。東京オリンピックを見据えた建設ラッシュの影響で工事が遅れたが、昨年8月に着工し、約1年かけて1階カフェの先行オープンにこぎ着けた。
熱海での出店の経緯について、二宮さんは「山も海もある自然と都内からのアクセス性の良さもあり、熱海が好きだった」と話す。購入した建物は6階建てで、元々は旅館として営業していたという。「古い建物なので、難しいリノベーション。コストや時間はかかるが、自分が描く理想のスペースを作りたい」とも。
前面が窓で明るい光が差し込む店内は、白色を基調とした清潔感あるデザインに仕上げた。開放感のあるオープンキッチン、カウンター席と広いテーブル席も備える。二宮さんは「店内には余計なものは置かず、『シンプルイズベスト』の考えを大切にした」と話す。
メニューは、2年間イタリアンレストランで修業したという二宮さんが素材にこだわった料理をそろえる。「シラスジェノベーゼスパゲッティ」「フェトチーネ牛肉ワイン煮込み」(以上1,280円)、「夏野菜キッチンカレー」(1,180円)のほか、「パンナコッタ」「ティラミス」(以上800円)などのデザートやドリンクを提供する。二宮さんは「どれも添加物を使わず手作りにこだわる。自分がお薦めできる料理を提供していきたい。メニューは季節によって変えていく予定」と話す。
今後、2階から上階のリノベーションに着手し、来年4月にホテルを開業する計画という。カフェもホテルの開業に合わせてメニューをリニューアルし、グランドオープンする予定。現在は週末のみの営業だが、4月以降は平日営業も予定するという。
二宮さんは「ホテル客室にはキッチン設備も備え、部屋で食事を作ることもできるし、レストランで食事をすることもできる。ありきたりなサービスではなく、お客さまがどのような滞在スタイルがよいか選べるようにしたい。ニーズの多様性を大切にし、居心地良いホテルの新しいスタイルを提供していきたい。今後の熱海には、ハイエンドな観光客を呼び込むことを期待したい」と力を込める。
営業時間は11時~18時。金曜・土曜・日曜・祝日のみ営業する。