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熱海・農業挑戦のカフェ夫婦、初収穫のかんきつをドリンクや精油に

農園で収穫した早生ミカンのドリンクを提供する「Organic Box」

農園で収穫した早生ミカンのドリンクを提供する「Organic Box」

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 熱海銀座商店街のオーガニックスタンドカフェ「Organic Box(オーガニックボックス)」(熱海市銀座町)が11月17日、自社農園で初収穫した早生ミカンを使ったドリンクの販売を始めた。

早生ミカンを搾った「丸ごと生しぼりジュース 生みかん」(関連画像4枚)

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 2019年8月に杉本祐一朗さん・良花さん夫婦が開業した同店。オーガニックや無農薬の原材料で作るフルーツサイダーなどを提供する。今年5月、網代駅近くの農地を借りてかんきつ類の栽培をスタート。「Organic Box Farm」と名付けた農地では無農薬で、ミカン、ポンカン、レモンなどを栽培する。

 2人は、店の営業と並行し、約1000平方メートルある農地で枝切りや草刈りなどから整備を始め、収穫に備えた。10月上旬には、青ミカンを初収穫。「常温常圧濃縮技術」という製法を使い、専用工場でシロップを瓶詰めして店やネットショップで販売する。

 11月上旬に収穫した早生ミカンは、17日から「丸ごと生しぼりジュース 生みかん」(500円)として提供を始めた。ドリンク1杯当たり早生ミカンを5、6個使い、客の目の前で搾って提供する。祐一朗さんは「砂糖も何も入れていない、ミカンそのものの味を楽しんでほしい」と話す。

 初めての農業を経験した良花さんは「農薬の代わりに酢の散布や米ぬかを肥料に使うなど試行錯誤して育てている。店の繁忙期と草刈りが重なって大変だったが、自分の子どものように育てた物がお客さまに直接提供できて幸せ」と笑顔を見せる。

 来年1月にはポンカンの収穫を控え、ジュースや加工品としての販売を予定する。シロップの製造で出た皮は廃棄せず蒸留して、精油と蒸留水に加工し12月からの販売を計画している。祐一朗さんは「来年はさらに良い物を収穫できるように工夫して頑張りたい。今年は手いっぱいでできなかった収穫体験を来年は提供して、子どもの食育や交流の場も作っていけたら」と話す。

 10時開店。夕方まで営業。

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