水中写真家・水之京子さんの個展「海からのメッセージを受け取って」が4月1日、起雲閣(熱海市昭和町)の企画展示室で始まった。
ダイビングインストラクターや水中写真家として活動する水之さんは、30年以上にわたり、世界各国の海に潜って水中の生物や景色の撮影を続けている。熱海でのアートイベントや都内での個展も開いてきたが、起雲閣での個展は今回が初めて。水之さんは「世界の海や地元熱海の海の豊かさを写真を通して知ってもらいたい」と話す。
今回は、水之さんが撮影したインドネシアやメキシコなど世界の海や熱海沖合の沈船に群がる生物の様子、イルカの写真など33点の作品を展示する。水之さんが参加した水中写真の世界大会の受賞作品も紹介。実際に水中で撮影するときに使うカメラなどの機材も展示する。
絵本「広い海の青くん」を3月21日に出版したのに合わせて、塗り絵コーナーや絵本のイラストを手がけた「ずかんくん(田中一秀さん)」の作品コーナーも設ける。
作品を海の環境破壊について考えるきっかけにしてほしいと訴える水之さん。「開発や爆弾の実験などで美しい海の生物が殺されている。海の豊かさを感じてもらうと共に一人一人が自然環境を守りたいという気持ちになってもらえれば」と話す。
開館時間は9時~17時。水曜休館(5月3日は開館)。起雲閣入館料(大人610円など)が必要。5月28日まで。