熱海の「ACAO SPA & RESORT」(熱海市上多賀)が開業を予定する「ATAMI ART VILLAGE(アタミアートヴィレッジ)」で4月27日、アーティストと地域住民らが協力して建物内の塗装などを行うワークショップが開かれた。
建物内の塗装作業に取り組むアーティストや住民ら(関連画像3枚)
熱海の魅力をアートで再発見する取り組み「PROJECT ATAMI」を運営し、若手アーティストの制作活動を支援してきた同社。市内各所にアーティストの作品を展示するイベント「ATAMI ART GRANT」は、昨年の第2回開催時は延べ18万人を動員したという。
同社が計画する「ATAMI ART VILLAGE」は、熱海市内の約5000坪の土地を活用し、敷地内の建物を改装してアーティストの居住スペースやクラブハウス、アトリエ、ギャラリーを整備するもの。親子でアート活動やアーティストとの交流ができる場所を目指すとしている。
今回のワークショップは、敷地内の空き家になっている建物内の塗装や修繕をアーティストと住民らが協力して行うことで交流を図ろうという取り組み。11月に予定する「ATAMI ART GRANT 2023」に向けて熱海に滞在して作品の制作をするアーティストも加わって交流を深めた。滞在するアーティストは、住民との交流や街の散策を通して感じたことを作品で表現する。
広告のクリエーティブや雑誌の編集長を務める花井優太さんは「熱海の街には実際に行ってみたり、店の人と話したりしないと分からない魅力もある。編集者としての表現方法であるテキストで表現したい」と話す。私設美術館「TOMO都市美術館」を運営するアーティスト・トモトシさんは「熱海は街の作りが面白い。高低差や人の動きなど極端な特徴を映像作品にしたい」と話す。
「ATAMI ART VILLAGE」は6月下旬の開業を予定する。