MOA美術館(熱海市桃山町)で5月26日、展覧会「#東海道五十三次 with 交通系YouTuber(ユーチューバー)・スーツ」が始まった。
スーツさんの旅の動画を見られるモニターを設置(関連画像5枚)
1833年に刊行された歌川広重の「保永堂版 東海道五十三次」は、日本橋から京都に至る東海道の各宿を情景や自然、人の暮らしと共に描いた作品。活発な経済活動で町人の文化が開花した江戸時代は、庶民の関心事を表現した浮世絵が発展し、風景画への関心が高まった。今回の展覧会では、旅人の様子や人の暮らしを生き生きと描いた「保永堂版 東海道五十三次」の全55作品を展示するほか、自転車で東海道を旅した交通系ユーチューバーのスーツさんの旅を紹介する。
スーツさんは、鉄道などさまざまな交通機関に乗って旅をする動画をユーチューブに投稿する。2020年10月に電動アシスト自転車で始めた旧東海道の旅の動画は、多くの視聴回数を獲得する人気企画となった。今回の展示では、作品に合わせてスーツさんの撮影動画やパネルを設置して作品への理解を深めてもらえるようにした。
同館の広報担当者は「有名なユーチューバーとのコラボ企画なので、若い人も作品に興味を持って来場してもらえれば」と話す。「作品と一緒に現在の場所を撮影した写真も展示している。対比して楽しんでほしい」とも。
開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館(6月15日は開館)。観覧料は一般1,600円ほか。7月10日まで。