熱海出身の大相撲力士「熱海富士」が9月24日、大相撲秋場所で優勝決定戦の末に敗れて優勝を逃した。
熱海富士は、名古屋場所で自身初の十両優勝を飾って幕内に復帰。東前頭15枚目で臨んだ今場所は白星を重ねた。関脇大栄翔、大関貴景勝に連敗したが、14日目に阿炎を寄り切り3敗を守って単独トップに立った。
幕内優勝の瞬間を見届けようと24日、熱海市役所で開かれたパブリックビューイングには定員100人を超える市民が駆けつけて声援を送った。
千秋楽の本割では朝乃山に寄り切られて4敗目を喫したが、優勝決定戦に望みをつないだ。優勝決定戦は、13日目に黒星を付けられた大関貴景勝との再戦となった。大関に正面からぶつかりに行った熱海富士だったが、貴景勝が変化してはたき込みで敗れた。まさかの変化に会場からは「大関があれはない」「やられた」という声が飛んだ。それでも来場者は「勝負の世界。力を付けてまた頑張ってほしい」「優勝は次の場所に期待。これからも応援する」と、21歳の地元力士に拍手を送った。
熱海富士は、来場所も静岡県出身力士としての初優勝を狙う。