地産地消の農産加工品の開発・販売を手がける「温まる合間に」(熱海市銀座町)が12月22日、熱海産の原料を使ったジャムの販売を始めた。
熱海出身の栗本遼さんが4月に設立した同社。栗本さんは、オーガニック食品の販売会社などで15年ほど食品の品質管理やマネジメント業務を経験した。これまでの経験を生かして生まれ育った観光地・熱海の活性化に貢献したいと、会社を立ち上げたという。
熱海を拠点に伊豆から湘南地域の農家と連携し、農産加工品を開発して商品化に取り組む。11月には小田原の梅を使った希釈用ドリンクを開発し、土産物店などで販売を始めた。今回、熱海・伊豆の特産品を使った商品の第1弾として「熱海ジャムファクトリー」シリーズを開発。熱海産の温州ミカン、伊豆産のイチゴを使ったジャム2種類(以上702円)を、熱海市内の土産物店や宿泊施設内の売店などで販売する。
今後、ジャムのラインアップを増やしたり、地元の農産物を使った食品を開発したりしていくという。「事業を始めてまだ数カ月だが、地域の特産品を使った商品が求められている手応えを感じる」という栗本さん。「農業を取り巻く課題は多いが、商品を通して農産物や地域の魅力を知ってもらって価値を高めていきたい」と力を込める。