熱海出身・在住の日本画家・坂本武典さんが描いた「干支(えと)ラベル」を貼った純米酒「天虹(てんこう)」の販売が12月28日、熱海市内の酒販店で始まった。
「天虹」を製造する駿河酒造場(静岡市)の杜氏(とうじ)・萩原大吾さんと坂本さんが高校の同級生だった縁で、10年以上前から坂本さんが干支ラベルのデザインを手がける。辰(たつ)年にちなんで今年は、「不二越雲龍(ふじごえうんりゅう)の図」と題し、竜が富士山を越えて伊豆半島を眺めながら昇る姿を描いた。相模灘に浮かぶ初島も描いている。
自身も辰年という坂本さんは「昔から富士越えの竜は縁起が良いとされる。家運上昇や立身出世などのご利益があるといわれている」と話す。「伊豆山復興と熱海のさらなる繁栄を願って描いた。竜が力強くも柔らかな表情で伊豆山を守っている」とも。今回も天虹の売り上げの一部を伊豆山の災害復興支援金として熱海市に寄付する。
28日から販売を始めた天神酒店(咲見町)の店主・鈴木宜志さんは「干支ラベルの天虹は問い合わせや販売数が年々増えている。伊豆山復興が忘れてしまわれないように店としても役に立ちたい」と話す。
価格は、300ミリリットル瓶=550円、720ミリリットル瓶=1,320円。天神酒店のほか熱海市内の酒販店でも扱う。