
「立ち飲み処(どころ) 横恋慕」(熱海市下多賀)が7月18日、網代駅近くにオープンした。
スナック「横恋慕」に併設オープンした同店。店主の永島勢津子さんが、昼間から気軽に立ち寄れる飲食スペースを新たに整備した。
横浜出身の永島さんは、気候や自然環境に引かれて1980(昭和55)年、20歳で熱海に移り住み、渚町でパブ「ぴーすふる」を開業。芸者から酒のつぎ方や接客を学びながら経験を重ね、1982(昭和57)年には起雲閣近くに店舗を移し、現在の「横恋慕」へと名称を変更した。市街地から離れた静かな場所に引っ越そうと、2002(平成14)年に現在の店舗に移転。以後、網代の地で地域の常連客に支えられながら営業を続け、「壊れたところもお客さまが直してくれた」と、地元との深いつながりを振り返る。
開業45周年を迎える節目に新しいことにチャレンジしようと今回、店舗の入り口横、かつてたばこの自動販売機があった約3畳のスペースを改装して立ち飲み処を開設した。地域とのつながりを大切にし、新店舗の整備には地元業者を起用し、看板の文字も地元の書道家に書いてもらったという。
ドリンクメニューは、生ビール(ジョッキ=800円、グラス=500円)、ジュース(500円)、焼酎(700円)など。フードは、唐揚げ、イカリング、ミートボール、コロッケなどの日替わりおつまみ(各500円)や、かき氷などを提供する。
永島さんはスナック経営と並行して、30歳の頃から福祉の現場にも携わり、介護施設などで30年以上働いてきた。「お客さまとの出会いも、福祉の現場での経験も、全て自分の糧になっている」と話す。
「熱海は今、新しい店が次々にできて活気がある。負けていられない」と永島さん。「若い人たちが楽しそうに立ち飲みしてくれて、南熱海エリアももっと盛り上がればうれしい」と期待を込める。
立ち飲み処の営業時間は13時~17時、18時~21時。スナックの営業時間は18時~24時。