ドリンク喫茶「熱海メルヘン」(熱海市銀座町)が6月10日、熱海の浜町通りに開業する。経営はクラブメルヘン。
日中、クラブ「メルヘン・ザ・ウェイブス」が営業していない空き時間を活用して開業する同店。メルヘングループの鈴木恵次さんは「新型コロナの影響でクラブの客数が減ってしまった。ただ、下を向いていても仕方ない。給付金でしのぐだけでは意味がないので、次に活かせることをやろうと考えていた。熱海銀座商店街にいる若い観光客に来てもらえるようなチャレンジを考えた」と振り返る。「クラブやスナックが『昼カラ(昼カラオケ)』で営業することはあるが、店内で喫茶店を開くのは、熱海ではおそらく初めての試み」だという。
コンセプトは、「熱海のレトロなドリンク喫茶」。熱海の特産品を使い、昭和レトロ感を打ち出したドリンクをそろえる。
メニューは、イチゴやメロン、ブルーハワイなど7種類の味から選ぶことができる「クリームソーダ」、熱海産ダイダイ果汁と生搾りレモンをミックスした「あたみスカッシュ」(以上770円)、「あたみだいだいスカッシュ」、「あたみレスカ」(以上660円)のほか、アルコールメニューとして「あたみだいだいサワー」(750円)、「あたみサワー」(850円)も用意する。
同社の鈴木美香子社長は「ダイダイを使ったサワーは夜のお客さまにも評判が良かった。熱海の特産品だと知ると喜んでもらえた。スカッシュにすることで、若いお客さまにも味わってもらえれば」と期待を寄せる。スカッシュのメニューには、通常の約1.5倍の大きさの「ペアサイズ」も用意した。「昔のようにカップルなどがストローを2本さして2人で飲むシーンを想定している」という。
店員のユニホームには、昔ながらの喫茶店風のスタイルを採用したが、店内の雰囲気はクラブのそのままに営業する。クラブ「メルヘン・ザ・ウェイブス」は、元々は旧熱海後楽園ホテル「みさき館」で営業し、約30年の歴史を持つ老舗クラブ。美香子さんは「最近の若い女性はクラブやスナックに行く機会は無いと思うので、どういう雰囲気なのかを味わってもらうのも楽しいと思う」と話す。
恵次さんは「ドリンクを注文してもらえれば、近隣の『熱海プリン』や『和栗菓子kiito』などの商品を持ち込んで食べてもらうこともできるようにする。夏の海水浴シーズンは、海の家のようにゆっくり休憩する場所としても使ってもらえれば」と話す。
営業時間は11時~16時。今月10日から1週間は、毎日先着10人にソフトクリームをサービスする。