熱海出身のアーティストが現在、JR熱海駅ビル「ラスカ熱海」(熱海市田原本町)の窓ガラスにペイントするなどして設けるフォトスポットを制作する様子を一般に公開している。24日には齊藤栄・熱海市長も激励に訪れた。
制作の様子を公開しているのは、熱海市下多賀出身のイラストレーター・富岡美紀さん。富岡さんは、2017(平成29)年に長浜海水浴場で、2019(平成31)年には初島港で、壁画をそれぞれ制作している。同館でのガラスペイント企画は2018(平成30)年が初。今回が4回目となる。
金魚や海洋生物など水中の生き物、自然をテーマにした作品を中心に描く富岡さん。今回の作品のキャッチフレーズは「夏にこぎだそう」で、静岡県の花「ツツジ」と県の鳥「サンコウチョウ」をモチーフに、同館1階のラウンジスペース前の窓ガラス5面にアクリル絵の具を使って絵を描く。絵の前には自転車型の椅子も設置し、フォトスポットとして使ってもらう趣向。富岡さんは「静岡県は東京五輪の自転車競技の会場になる。応援の思いと、静岡県のことをもっと知ってもらいたい考えとで、今回の絵をデザインした」と話す。
公開は25日まで行い、期間中は自由に制作の様子を見ることができる。時間は11時から17時。来館者が参加できるワークショップを行っていたこともあるが、今回は新型コロナウイルス感染拡大を考慮して実施しない。
富岡さんは「熱海に旅行で来た人の思い出に残る場所になれば。熱海のことをもっと好きになって、楽しい滞在にしてほしい」と期待を寄せる。
26日からは、フォトスポットで撮影した写真を提示すると同館の各店舗で特典を受けられる企画も始まる。条件は各店舗により異なる。9月12日まで。