熱海市伊豆山の土石流災害で「熱海ニューフジヤホテル」(熱海市銀座町)に避難していた被災者が7月20日、受け入れ期限を迎えた同施設に感謝のメッセージを残した。
同施設は、7月3日に発生した伊豆山の土石流災害を受け熱海市などと協議し、4日から被災者の避難所として施設を提供した。その後、当初の受け入れ期限を延長。20日まで被災者に居場所を提供してきた。
19日の時点で451人いた同施設への避難者は、「熱海金城館」(昭和町)と「ウオミサキホテル」(和田浜南町)の2カ所のホテルに移動して避難を続ける。うち約60人は、立ち入り規制区域の緩和を受けて自宅へ戻った。
感謝のメッセージは、同館レストランに掲示されていたという。用紙の中央に「ニューフジヤホテルの方々へ ありがとうございます」と大きく書かれ、その周辺に避難者から同施設への直筆のメッセージが寄せ書きされていた。
メッセージには、「安心の拠りどころを提供してくれて感謝しています」「涙・涙の毎日ですが、暖かい食事とお風呂が心身共に癒してくれます。ありがとうございます」「部屋、食事、お風呂、生活の基本が安定している事の大切さが身にしみました。本当にありがとうございます」「あたたかいおふとん、大きなおふろ、おいしい食事、どれもぜいたくすぎるくらいの生活をさせていただきました。まだ長く続く避難生活をがんばっていく元気を養わせていただきました。ありがとうございます」「ひなんじょは、ふつうみんなとぎゅうぎゅうですごすんだけど、バイキングもあってこんなひなん所はすごいなと思いました。ありがとうございます」(以上、原文ママ)などと感謝の言葉が記されていた。
市内では、「ホテルニューアカオ」(熱海)も一時避難者を受け入れた。熱海温泉ホテル旅館協同組合に加入する市内の宿泊施設では、毎日1000人超の態勢で救援・復旧活動に当たる警察、消防、自衛隊などに宿泊施設や入浴施設を提供している。