MOA美術館(熱海市桃山町)で11月13日、企画展「琳派の美 花鳥風月」が始まった。琳派(りんぱ)の特徴ともいえる、金地や銀地を背景にした豪華でダイナミックな構図の絵画や美術品に、来館者は足を止めて見入っている。
琳派の始まりは江戸時代初期にさかのぼり、本阿弥光悦と俵屋宗達の作品といわれている。それを継承して大成した尾形光琳の「琳」の字を取り、「琳派」と称される。
同展では、国の重要文化財で尾形乾山の「色絵十二ヶ月歌絵皿」、重要美術品で酒井抱一の「雪月花図」など、琳派の貴重な美術品が並ぶ。
12月4日~13日には、尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」を特別公開。紅白梅図屏風は光琳の代表作。金地を背景に、中央に流れる川を挟む形で左右に紅白の梅が描かれる大胆な構図は、琳派の象徴的な描き方といえる。
同館広報担当者は「当時の人は着物など日常生活の中に四季や自然を取り入れた。琳派の美術品にもそれが表現されている。日本の四季折々の景色や自然を感じてほしい」と展示会の見どころを説明する。
開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館。観覧料は一般1,600円ほか。12月13日まで。