学ぶ・知る

MOA美術館で展覧会「#琳派」 デジタル技術やSNSで作品の新たな楽しみ方を

動画と連動して作品の見えないところまで楽しむ仕掛け

動画と連動して作品の見えないところまで楽しむ仕掛け

  • 22

  •  

 MOA美術館(熱海市桃山町)で現在、展覧会「#琳派(りんぱ)」が開催されている。

「ライブ・プロジェクション」コーナー

[広告]

 同館が所蔵する尾形光琳を始め、琳派と称される絵師や工芸家の作品約60点を集めた同展覧会。琳派は、金地や銀地を背景にした豪華でダイナミックな構図が特徴で、同館の担当者は「琳派のきらびやかな作品に加え、今回はSNSと連動した企画にすることで、美術品に普段はなじみがない人にも楽しんでもらえればと考えた」と説明する。

 作品の横のQRコードを読み込むことで、動画サイトで作品の解説を見ることができる。映像には、作品の裏や内側など手に取らなければ見ることができないところまでが収められている。担当者は「重要文化財の樵夫蒔絵硯箱は作品の保管上、通常は蓋の内側を見る機会はなかなかない。非常に貴重な機会」と話す。

 尾形光琳を模したLINEアカウントも開設した。LINEのトーク機能を使って作品や作家について質問をすると、光琳が返答するという。

 館内には「ライブ・プロジェクション」のコーナーを設け、来場者がインスタグラムで特定の#(ハッシュタグ)を付けて投稿した画像が、壁一面に映し出される仕掛けとなっている。

 同館では前回の展示会でもデジタル端末を活用したクイズ企画を採用するなど、デジタル技術やSNSを組み合わせた作品の展示を行う。担当者は「若いお客さまにも当館や作品に興味を持ってもらえればと、新しい取り組みを行っている。作品に親しみをもってもらえれば」と期待を込める。9月20日には、同館の能楽堂でNHK「びじゅチューン!」のライブ配信も予定する。

 開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館(9月23日は開館)。観覧料は一般1,600円ほか。10月26日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース