熱海や身近な海を知る小学生向けのプログラム「熱海・めぐる海の学び舎」が9月26日、オンラインで開かれた。主催は「海と食の地域モデルin熱海(NPO法人atamista)」。
海の環境問題や活動の情報を発信する「日本(にっぽん)財団 海と日本プロジェクト」の助成を受けて行われた同プログラム。網代漁港で7月に開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期し、感染防止のためオンラインで開いた。
多種多様な魚が獲れる熱海の海の豊かさや、未活用魚の価値向上への取り組みを伝えることを目的に開いた。熱海市内のほか、千葉、大阪、三重、福岡などの事前に申し込んだ小学生30人とオンラインでつなぎ、クイズや動画を通して楽しみながらプログラムに臨んだ。
網代漁業で蓄養担当の山村豊さんは、網代漁港で行われている未活用魚の蓄養について説明。熱海では相模灘などで約1500種類の魚が獲れることを聞いた児童らからは驚きの声が上がり、「エサの未活用魚を蓄養されている未活用魚が食べるのか」「蓄養でコストがかかるので、魚の価格は高くなるのか」などの質問が飛んだ。
特定非営利活動法人「ディスカバーブルー」代表理事の水井涼太さんは、真鶴を拠点に「海のミュージアム」「海の学校」のイベントを通して、人と海をつなぐ活動を行う。熱海沖や湯河原沖の海の中の映像や写真を紹介し、多様な魚が泳ぐ姿を児童らは興味深く眺めた。
今後、熱海の海の豊かさを発信するために、地域内外の飲食店などの事業者らと連携し、未活用魚を使ったレシピ開発や商品化などに取り組んでいく予定。