元ラグビー日本代表でラグビーチーム「静岡ブルーレヴズ」の五郎丸歩CRO(クラブ・リレーションズ・オフィサー)が12月17日、熱海市内の小学校を訪れて「夢授業」を行なった。
7月に伊豆山土石流災害の復興のためにクラウドファンディングで支援を募り、9月に集まった資金を熱海市に寄付していた同チーム。今回、同チームから市への申し出により、五郎丸さんからのラグビーボールの贈呈と講話、ラグビー体験が実現した。
第二小学校では2年生39人の児童が体育館に集まり、ラグビーボールを使ったゲームで体を動かして交流した。五郎丸さんがラグビーボールを約30メートル離れた先の人に正確にパスすると、児童らからは「すごい」と大きな歓声が飛んだ。
五郎丸さんにお礼のスピーチを行った水野翔貴くんは「5歳からラグビーを習っていて、いつか五郎丸さんに会いたいと思っていた。夢が叶ってうれしい」と、途中声を詰まらせ涙ながらに感謝を伝えた。
第一小学校でも児童らと交流したほか、熱海市内の全小中学校に合わせて90個のラグビーボールを贈った。五郎丸さんは「みんな元気で楽しい時間になった。ラグビーボールに初めて触る子どももいるが、遊びから入ってもらえれば」と話していた。
来年1月、ラグビーの新リーグ「ジャパンラグビー リーグワン」が開幕する。前身の「ヤマハ発動機ジュビロ」からチーム名を変えた「静岡ブルーレヴズ」は静岡県全域をホストエリアとして活動していく。五郎丸さんは「静岡県東部エリアはまだラグビーに接する機会が少ない。熱海・伊豆にもラグビーを普及させていければ。子どもたちに向けたアカデミーも必要になってくるので力を入れていきたい」と力強く語った。