熱海を訪れた観光客をもてなそうと現在、事業所同士の連携が広がりを見せている。
熱海駅近くの宿泊施設「月の栖 熱海聚楽ホテル」とワッフル店「Merienda(メリエンダ)」(以上、熱海市田原本町)では、連携して特製ワッフルを宿泊者に提供した。クリスマスの12月25日に合わせて準備し、クリスマス仕様にデコレーションしたワッフルを作り上げた。
2020年3月のコロナ禍に開業した同店。店の周辺にはスイーツ店が次々とオープンし、店独自の販売手法を検討していたという。同ホテルでは以前から宿泊客の記念日などにホールケーキを提供していたが、食べ残してしまうことが課題で、同店のミニサイズのワッフルに着目した。
同店を経営する早田由香里さんとホテル従業員が約1カ月かけて商品開発を行い、25日の提供にこぎ着けた。カップの中にワッフルとイチゴ、ホイップクリームなどを入れ、クリスマスの飾りを加えた。特製ワッフルを食べた宿泊客に好評だったため、今後も連携を続けていく予定だという。
宿泊施設「瑞宝荘」(咲見町)では、同様の取り組みで12月31日から1月3日まで洋菓子店「フランドール」(田原本町)が作る正月仕様のケーキを宿泊客に提供した。ケーキには色とりどりの果物のほか、獅子舞や門松、「Happy Newyear!!」と書いた飾りを施して正月感を演出。1人用のサイズのケーキを約50個準備した。
これまでも同施設は、近隣の飲食店や干物店などと連携した取り組みを進めており、今後もさまざまな形での連携を計画しているという。
熱海市内の事業所同士の連携をサポートする熱海商工会議所の石井裕隆さんは「連携をする事業所が増えることで、熱海の経済がさらに発展していくきっかけになれば」と期待を寄せる。