熱海で環境関連事業を展開する未来創造部(熱海市渚町)が12月4日、ワーケーションやコワーキングの拠点となるエムズ熱海ビル内に「マリンスクエアカフェ」をグランドオープンする。同店はそれに先駆け、11月23日にプレオープンした。
環境活動や著書の執筆などを行う枝廣淳子社長と、マリーナ事業や海洋保全活動などを行う光村智弘副社長が9月に設立した同社。現在、熱海の糸川河口での「プラキャッチプロジェクト」やプラスチックゴミを考える教育イベントなど、環境やエネルギー資源をテーマにした取り組みを通して、持続可能な社会を目指した活動に取り組んでいる。
マリンスクエアカフェは同社の活動拠点であるエムズ熱海ビルの1階にオープンする。2階はレンタルスペースとして、ワークショップやイベント、企業研修の場所として貸し出す。3階はコワーキングスペースとして改装中で、12月中旬の開業を目指す。光村さんは「1階のカフェはコワーキングスペースやレンタルスペースの利用者と地域の人がつながる場所にしたい。首都圏などからビジネスやワーケーションで来る人と、熱海で活動する人との情報交換や交流のきっかけの場を作りたい」と背景を説明する。
熱海は首都圏からも近く、ワーケーションや移住地として注目をされているが、それをサポートする体制が整っていない課題もある。光村さんは「本来のワーケーションは、まず頭の中を空っぽにして、そこの自然や環境に身を委ねてリラックスするところから始まる。それにより仕事や研修の生産性が上がる。ここではマリンアクティビティーなどの体験や環境問題を考えるワークショップを提供し、熱海でしかできないワーケーションプログラムを届けていきたい」と話す。今回の拠点も、目の前にマリーナや熱海サンビーチが広がる。「熱海には海も山もあり、自然を堪能できる環境がある。さまざまな活動をしている人も集まってきている。質の高いワーケーションの環境を提供できる」と自信を見せる。
今後について、光村さんは「熱海の特性を生かして、観光と環境を結び付けたい。将来的には、観光しに来ながら環境やエネルギー問題について学べるような場所にしていけたら」と期待を込める。