MOA美術館(熱海市桃山町)で1月28日、「開館40周年記念名品展第1部」が始まった。
同館の開館40周年を記念し、年内に3度開催する名品展の第1弾。今回は、同館が所蔵する作品から国宝のほか、重要文化財20点を含む約80点の中国絵画、中国陶磁、やまと絵、書跡、水墨画、仏像を展示する。作品の一部には、同館がその作品を収集したエピソードも添えるなどわかりやすい解説も心掛けたという。
今回の見どころについて、同館の担当者は「当館が所蔵する国宝3点を一挙に公開するところ」と説明。展示する国宝は、江戸中期の絵師・尾形光琳の「紅白梅図屏風」、京焼の大成者・野々村仁清作「色絵藤花文茶壺」、三大手鑑の一つとして著名な手鑑「翰墨城」で、3点を同時に展示するのは今回の1部のみになる。
名品展のみで公開するという重要文化財「樹下美人図」も今回展示する。東洋美術を中心に構成した名品に、来場者は足を止めて見入っていた。
熱海梅園(梅園町)の入園券を同館で提示すると観覧料を割り引きする連動企画も行う。担当者は「紅白梅図屏風は熱海の梅が咲く時期に公開している。実際の梅の花と合わせて春を感じてほしい」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~16時30分。木曜休館(2月10日は開館)。観覧料は一般1,600円ほか。3月27日まで。