キューバとブラジル音楽を楽しむイベント「ギターと歌」が5月15日、熱海市指定有形文化財「起雲閣」(熱海市昭和町)音楽サロンで開かれる。
伊豆在住の写真家で板垣真理子さんが加藤崇之さんのギターにのせて歌声を届ける同イベント。キューバやブラジルの歌12曲ほどを披露する。
起雲閣で板垣さんがライブを開くのは初めて。40年ほど前から主にアフリカや中南米などで写真家として活動してきた。ブラジルやキューバなどに滞在し、現地の様子を写真集や書籍としても発行して、その地域の人物や文化を発信している。
歌手としてのデビューは、2015(平成27)年から3年半ほど滞在していたキューバ。老舗ホテル「ハバナ リブレ」などのレストランやロビーで毎週、バンドと組んで歌っていたという。今回のライブの見どころについて、板垣さんは「キューバ音楽に魅せられるきっかけになったという人も多いバンド『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(BVSC)』の中からも数曲を披露する。20年ほど前に同バンドへのインタービューを記録した本『キューバ、愛!』を出しているので、歌うのは感慨深い。キューバ音楽は陽気なイメージがあるかもしれないが、いろいろな思いが込められているのが特徴。しんみりとしたボレロを中心に歌いたい」と話す。
起雲閣でのライブ開催は、2年前にミュージックビデオの撮影で使ったとき音楽サロンの音響の良さを体験したことが決め手と振り返る板垣さんは「一般的にキューバでは、マイクを使わず音が響く場所で歌っていた。起雲閣の音楽サロンは、肉声を存分に生かせる場所」と話す。「キューバは、愛や命の大切さを感じさせられる場所で、それが歌にも込められている。こういう時代なので、人間の根本的なものの大切さを感じてもらえるひとときにしたい。ぜひ足を運んでもらえれば」と呼びかける。
開催時間は18時~20時。料金は2,500円。申し込みは板垣さんのホームページで受け付ける。