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熱海でタクシー配車アプリ「GO」の運用始まる 観光客の利用進む

熱海での運用が始まったタクシー配車アプリ「GO」

熱海での運用が始まったタクシー配車アプリ「GO」

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 熱海市内でタクシー配車アプリ「GO」の運用が始まり1カ月がたった。静岡県内での導入は初めて。

配車アプリ「GO」のスマホ画面(関連画像3枚)

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 GOは、「移動で人を幸せに。」をミッションに掲げる「Mobility Technologies(MoT)」(東京都港区)が提供するサービス。2020年に運用を始め、5月時点で全国22の都道府県で対応している。熱海市を含む静岡県東部の一部地域でも4月18日、サービスを開始した。

 利用者は、あらかじめアプリをダウンロードして個人情報を登録。アプリの画面に表示される地図上で乗車地にピンを置くと、GPSで周辺を走るタクシーの現在地が表示される。支払い方法などを選択し、配車依頼をするとタクシーを呼び出すことができる。アプリ上で目的地を入力して配車の手配ができるため、おおよその料金や移動時間を知ることができるのも特長の一つ。クレジットカード情報を登録しておくことで、アプリ内で決済が完了し、スムーズな降車にもつながる。

 タクシー会社にとっても、客からの配車依頼が直接車両に届くことで配車効率が上がることやアプリを利用する新たな客の取り込みにつながる効果が期待できるという。

 今回導入したのは、県東部を運行する伊豆箱根交通、平和タクシー、函南タクシーの3社。熱海市のほか、沼津市、三島市、伊東市、下田市、伊豆市、伊豆の国市、賀茂郡、田方郡、駿東郡でGOのサービスを提供する。熱海市内では、現時点で伊豆箱根交通がサービスに対応する。

 運用開始から1カ月ほどがたち、特にゴールデンウイークを中心に熱海や沼津での利用が目立っているという。伊豆箱根交通の杉崎和生さんは「GOが浸透している首都圏からの観光客が多く利用している」と話す。同社がこれまで使っていた配車アプリの利用は、1日6、7件ほどだったが、GOを導入して1カ月の1日平均は約9倍の60件ほどに増え、ゴールデンウイークだけで見るとGO導入前と比較して約14倍の利用件数だったという。

 杉崎さんは「当社が先行して導入している小田原など神奈川県西部では、すでにGOが浸透しており、地元の人も多く利用している。熱海でも観光客だけでなく、便利さを実感してもらった地元の人の利用が増えれば、さらに利用者数は伸びる」と期待を込める。

 GOのサービスを提供するMoT広報の萩尾楽子さんは「GOは、全国共通で利用できるため、県外での利用も含めて一つのアプリで完結できる。旅行者や出張者にとって、タクシー会社を知らないことや土地勘がないというタクシーを呼ぶハードルが下がる」と話す。「タクシー事業社からも、便利だという乗客からの声で乗務員の励みになっていることや配車の利便性が向上しているなどという、うれしいコメントが届いている」とも。

 今後について、萩尾さんは「一般の人から法人まで幅広く利用してもらい、タクシーの新規利用増加に貢献していきたい。そのためにも、さらに提携の車両数を増やして、GOを利用してもらう機会を提供していければ」と意欲を見せる。

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