熱海出身のアーティスト・富岡美紀さんが描いた作品の展示「青の継承」が6月1日、三島信用金庫熱海支店(熱海市中央町)のストリートギャラリーで始まった。
富岡さんは、水中生物や動植物など自然をテーマにした作品を制作。国内外の展示会への出展や壁画などの制作を続ける。熱海市内では、長浜海浜公園や初島港の壁画、JR熱海駅やラスカ熱海でのフォトスポットの制作などを行なっている。
展示しているのは、縦1.5メートル、横3メートルのキャンバスに描いた作品2点とドローイングの技法で描いた作品9点。同店の道路側に面したガラス張りの展示スペースに飾り、誰でも無料で見ることができる。
展示している作品について、富岡さんは「自分が育ってきた熱海には、青い海や空が広がっていて、いつも癒やされてきた。熱海に住んでいる人の心の中にもきっと海がある。海の景色で癒やされる気持ちがこの先も受け継がれていってほしいという思いで描いた」と説明する。
作品には、海の中で悠々と泳ぐイルカや色鮮やかな魚が描かれている。富岡さんは「地元の海の魚と熱帯の魚が交じって泳いでいる姿を描いた。色々な人が交じり合っている熱海の街を連想した」と話す。
今回展示した作品は、展示終了後に富岡さんが卒園した市内の幼稚園に寄贈するという。富岡さんは「これから熱海で成長していく子どもたちや新しく住む人たちにも、この景色や穏やかな気持ちが受け継がれていってほしい」と期待を寄せる。
6月14日まで。