静岡県唯一の有人離島・初島の土産物店「初島やまさ」が7月16日、「HATSUSHIMA STORE & CAFE」(熱海市初島)としてリニューアルオープンした。
1971(昭和46)年に「民宿やまさ」として開業し、食堂を経て2005(平成17)年に土産物店に転業した同店。今回のリニューアルに当たり、企画を担当したのは同店店主・田中勉さんの長男・福将さん。現在22歳の福将さんは、初島食堂街の閉店時間が早く、船の出発を待つ観光客が過ごす場所が少ないという状況を変えようと、昨年3月から企画を練り始めたという。「老若男女に楽しんでもらえる新たな商品を作りたい」と、初島の名産品・ところてんを使ったスイーツやドリンクを開発した。
店舗は、ピンクを基調に遠くからでも目立つ建物にリニューアル。店内は土産物スペースに加え、新たに飲食スペースを設けた。テラス席にもテーブルと椅子を置き、屋外でも海や港を眺めながら飲食を楽しむことができるようにした。
カフェメニューは、名産品のところてんを使い、海をイメージしたかんきつ風味の「海パフェ」、夕焼けをイメージしたマンゴーベースの「島パフェ」(以上880円)のほか、フルーツティー(660円)、フルーツスカッシュ(550円)を用意する。
商品開発について、福将さんは「初島産の天草を使うところてんは良質で、ゼラチンで作るゼリーより食感がよく、独特の臭みも少ないのが特長。スイーツにするためには扱いが難しいので、最後までレシピの微調整を繰り返した」と話す。「見た目の『映え』だけでなく、また食べたいと思ってもらえる甘すぎないトロピカルでフルーティーなパフェやドリンクになった」とも。
福将さんはこれまでも土産物店「初島やまさ」の通信販売の展開やキャッシュレス決済の導入など、勉さんの右腕として経営に携わってきた。今後について、福将さんは「初島に来たらここに寄りたいと思ってもらえて、初島での旅行がより楽しい思い出になるような店にしていきたい」と意欲を見せる。
営業時間は9時~16時30分(カフェは10時30分から)。