熱海を中心に活動するアーティストの多彩な作品・パフォーマンスを披露するアートイベント「熱海芸術祭」が9月23日、市内各所で始まった。

アートイベントを展開する「熱海芸術祭」（関連画像3枚）

　古くから芸術家や文豪らが保養地や創作活動の拠点を置いていた熱海。芸術・文化の街といわれる熱海の街を舞台に、音楽祭や怪獣映画の上映会、アーティストの作品発表・展示などを繰り広げる。

　「第4回熱海未来音楽祭」が9月23日～25日の3日間、起雲閣音楽サロン（熱海市昭和町）などで開かれた。今回は「口に任せて、最上の虚空を掴（つか）む」をテーマに、熱海在住の音楽家・巻上公一さんがプロデュースしたライブパフォーマンスやワークショップを展開。24日に熱海駅前の仲見世通り商店街で行われた路上パーフォーマンスは、アーティストらが奏でる陽気な音楽が人の足を止め、観光客らを楽しませた。

　熱海の街を散策しながら多彩な作品を鑑賞するアートイベント「ATAMI ART EXPO2022」は9月30日～11月30日まで開かれる。10月21日～23日の3日間、起雲閣をメイン会場に展示イベントを開くほか、市内のサテライト会場で熱海を中心に活動するアーティストらの絵画や彫刻、写真などの作品を披露する。

　10月22日・23日は、「第5回熱海怪獣映画祭」を熱海芸妓見番（中央町）と親水公園を会場に開催。怪獣映画や特撮映画の舞台になった熱海を「怪獣映画の聖地」にしようと2018（平成30）年から開催している。親水公園での屋外イベントには、怪獣ファンだけでなく市民や観光客にも来場を呼びかける。

　生前に熱海に住んだ童話作家・福永令三さんの作品を展示する「クレヨン王国ワールド2022 秋の部」は11月2日～30日まで、旅館「新かどや」（小嵐町）で開く。ファンタジー童話「クレヨン王国」シリーズの原稿や原画の展示、グッズの販売を行うほか、スタンプラリー「シルバー王女をさがせ！秋冬の部」の開催も予定する。

　昨年に続き2回目となる「ATAMI ART GRANT 2022」は11月3日～27日まで開催。50組の若手アーティストが熱海に滞在して制作した作品を、ACAO FOREST（上多賀）をはじめ市内のギャラリーや宿泊施設、飲食店、屋外施設などに展示し、熱海の街をアート作品で彩る。前回は1万人を超える来場があり、今回のイベントにも注目が集まる。