熱海市内の各所にアーティストが作品を制作・展示するイベント「ATAMI ART GRANT(アタミアートグラント)2022」が11月3日、始まった。主催は「PROJECT ATAMI 実行委員会」(熱海市熱海)。
熱海魚市場に展示されているアーティスト作品(関連画像10枚)
東方文化支援財団(東京都品川区)とACAO SPA & RESORT(熱海)が進める熱海の魅力をアートで再発見する取り組み「PROJECT ATAMI」の一環。公募で選んだ30組のアーティストと、ACAO SPA & RESORTに滞在して作品を制作する20組、合わせて50組が参加し、市内の宿泊施設や飲食店、ギャラリー、観光施設などに作品を展示。アーティストのライブやトークイベント、ワークショップも開かれ、アートと街との一体感を生み出す。
4日にACAO SPA & RESORTで開かれたオープニングセレモニーで、同プロジェクト審査員の建築家・隈研吾さんは「デザインやアートの力で熱海が世界に羽ばたいていくことが期待できる」とエールを送った。
今回のイベントは、アラブ首長国連邦と日本との外交関係樹立50周年を祝い、同国のアーティストらの作品も展示する。トヨタ自動車がアーティストに協力し、給電車の電力を電源として活用した「トヨタ給電車アート」、NFT(非代替性トークン)作品を集めるスタンプラリー、都内からのバスツアーなど、同イベントを盛り上げる新しい取り組みも用意する。2021年の第1回には延べ5万人を超える来場者があったが、第2回となる今回は10万人近い来場者を見込むという。
今後、ACAO SPA & RESORTが所有する広大な遊休地を活用した「アーティストビレッジ」を作る構想も掲げる。東方文化支援財団の代表理事でACAO SPA & RESORT会長の中野善寿さんは「近い将来にはアーティストが熱海に住み、アーティストを支援する世界のパトロンとの交流が生まれる。次の世代に向けて、熱海は大きく変わっていく」と話した。
11月27日まで。