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熱海の被災製麺所と中華料理人がコラボ 「復興麺」を無料配布

おさかなフェスティバルで「復興麺」を提供した中島さんと五十嵐さん(左から)

おさかなフェスティバルで「復興麺」を提供した中島さんと五十嵐さん(左から)

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 熱海の製麺所「コマツ屋製麺」(熱海市上多賀)と中華料理店「熱海美虎(みゆ)本店」(中央町)がコラボレーションして開発した「熱海復興麺」を11月5日・6日、「熱海おさかなフェスティバル」の会場で無料提供した。

「復興麺」を提供するコマツ屋製麺の次女・茉子さん(関連画像7枚)

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 1887(明治20)年に伊豆山で創業したコマツ屋製麺は、2021年7月の伊豆山土石流災害で工場が被災し、現在も立ち入り禁止の警戒区域に指定されている。今年7月、上多賀に新工場を建てて製造を再開した。

 今回のコラボは、伊豆山復興の旗印にしたいと、同社の中島秀人社長から「美虎」に熱海のご当地ラーメンの開発を相談したことがきっかけで実現したという。開発の経緯について、中島さんは「被災し、存続を懸けて工場を移転したが、熱海の復興の動きは鈍い。自分たちで動いていくしかない」と話す。

 7月下旬から共同で開発を進め、約4カ月かけて完成させた「復興麺」は、多くの人が集まる「おさかなフェスティバル」で初めてお披露目した。美虎を経営する料理人・五十嵐美幸さんが開発したスープは、アジの干物をベースに中華と和風のバランスを取った風味に仕上げた。オリジナルの「アジ醤(ジャン)」を添えて提供する。麺は、ワンタンの形状から包丁でカットした特注麺を使う。

 各日50食限定で提供し、瞬く間に全食を配り終えた。復興麺を食べた男性は「SNSで知って駆けつけた。アジのだしと今まで食べたことがない麺の食感が最高。これからも応援したい」と話していた。中島さんは「試行錯誤して作ってきたかいがあった。これは熱海の復興を掲げた第1号の商品なので、他の事業者も続いてほしい」と呼びかける。

 今後、復興麺は12月ごろから美虎本店で提供するほか、コマツ屋製麺の工場直売所やふるさと納税返礼品としても販売を予定しているという。

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