熱海市とJTBが企業向けビジネス・ワーケーション支援事業として展開してきた「意外と熱海 for Biz」が7月30日、名称を「熱海 for Biz」に刷新し、本格的な事業展開を始めた。
事業主体も熱海市から一般財団法人「熱海観光局(DMO)」へ移管し、企業研修やオフサイトミーティングなど法人利用の受け入れ体制を強化する。
同事業は2024年度にスタート。観光や温泉地としてのイメージが強い熱海に対し、企業研修やワーケーション、オフサイトミーティングの開催地としての新たな価値を提案してきた。今回の刷新では、これまでの認知拡大を中心とした取り組みから、企業の継続的な利用促進を見据えた事業へと位置付けを改め、ブランド名もよりシンプルな「熱海 for Biz」とした。
事業主体となる熱海観光局は、JTBをはじめ、企業と地域をつなぐプラットフォームを展開する「PerkUP」(長野県軽井沢町)、メディア事業を手がける「コンシャスマネジメント」(熱海市春日町)、地域の宿泊・観光事業者と連携しながら、中小規模のオフサイトミーティングから大規模な企業研修まで、多様なニーズに応じた受け入れを進める。専任窓口による相談対応や地域事業者とのコーディネートを通じ、企業ごとの目的に合わせたプログラムを提案する。
熱海は都心から新幹線で最短約35分とアクセスに優れ、温泉や海、山などの自然環境を生かしたリフレッシュと学びを両立できる環境が特徴。企業研修や経営会議、チームビルディング、インセンティブ旅行など、多様な企業活動の開催地として利用拡大を図る。
今後は、JTBと連携した首都圏企業への営業活動をはじめ、ウェブサイトやSNS、ビジネス向けSNS「LinkedIn」を活用した情報発信を強化。本年度は8月26日に東京都内で企業向けイベント「ビジネスパーソンがあえて熱海を選ぶ理由~熱海で学ぶ意義と価値~」を開き、企業研修やオフサイトミーティングの活用事例を紹介する。
同事業では、平日や閑散期の宿泊需要創出や法人市場の開拓を進めることで、「観光地・熱海」に加え、「企業に選ばれるまち・熱海」という新たなブランドの確立を目指す。熱海観光局の古川咲子さんは「これまでは団体旅行の誘致が中心だったが、企業の働き方や組織の在り方が多様化する中、中小規模のグループによるオフサイトミーティングや研修の需要も高まっている。従来の対面営業に加え、デジタルを活用した情報発信にも力を入れ、旅行で終わらない継続的な関係人口の創出につなげていきたい」と話す。